今のスピードで進化を続けると、コンピュータの人口知能(AI)は2045年に人間の知能を超えてしまう、という予測があります。これが2045年問題です。
何が「問題」なのかというと、コンピュータが意思を持ち、自らプログラムを書き換えできるようになってしまうこと。つまり、AIが予測もできないような進化を遂げて、やがて人間が不要になり、主従関係すら逆転してしまう可能性が危険視されているのです。
2045年問題は、AI研究の第一人者でありフューチャリスト(未来学者)でもあるレイ・カーツワイル氏が、米タイム誌上で警鐘を鳴らしたことがきっかけで広く知られることとなりました。
国内に目を向けてみても、その予兆を感じさせるような出来事が起こっています。2013年3月23日からおよそ1カ月にわたって行われた「第2回 将棋電王戦」で、今まで公式戦無敗だった人間のプロ棋士が、1勝3敗1分けとAI将棋ソフト相手に大きく負け越したのです。
この結果は将棋ファンを驚かせただけでなく、多くのメディアにニュースとして取り上げられ、AIの進化を世間に知らしめることとなりました。
2045年はそう遠くない未来です。そのとき、コンピュータはどうなっているのか? 私たちにできることはないのか? 次の書籍で、あなたなりの未来予想と対策を立ててみてはいかがでしょうか。