家具のデザインだけじゃなく、経営にも注目したいイケア

イケア、無印良品、 ニトリに学ぶ経営術

円安の影響から、Appleをはじめ多くのグローバル企業が続々値上げを決めるなか、IKEA(イケア)の日本法人は大幅値下げを発表。データに裏打ちされた長期的なビジョンを持つ同社の凄みを伝える書籍をご紹介します。

2013年8月1日、家具販売店IKEAの日本法人イケア・ジャパンは、取扱商品およそ8,500点のうち、1,450点の値下げを発表しました。売上データをもとに、需要が高い人気商品をさらに安く、さらに多くの人に、という狙いです。

IKEAはスウェーデン発祥、全世界に300以上の店舗を持つグローバル企業です。日本では2006年の船橋店を皮切りに現在7店舗を数え、2014年にも広島や立川など、新たに4店舗のオープンを予定しています。
IKEAの商品の製造はすべて海外の工場で行い、日本に輸送しているため、円安による材料費や物流コストの高騰が経営に響いているはず……。なぜ、値下げに踏み切ったのでしょうか?

イケア・ジャパンは、新店舗の3年間の売り上げ量の増加、サプライチェーンの効率化などを理由に挙げ、「日本市場における長期戦略として必須と判断した」と説明しています。低価格で優れたデザインの商品に目が行きがちな同社ですが、さすが従業員10万人を抱える世界最大の家具販売店、経営もしっかりとした哲学と長期的なビジョンを持って取り組んでいることが伺えます。

家具だけでなく日用雑貨や食器まで、暮らしに関するすべての道具が一店舗で揃うホームファニッシングという業態は、国内だとニトリ、そして無印良品が近いでしょうか。商品紹介や雑貨を使った収納法の本は多く出ていますが、その特徴的な経営やビジネスモデルに焦点を当てた本も少なくありません。

IKEAファンの方、家具・雑貨好きの方は、経営にも目を向けてみると、新たな魅力に気づくかもしれませんよ。


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