9月29日、プロ野球の東北楽天がパ・リーグ優勝を果たしました。2005年のシーズン参入以来の初となるリーグ優勝。星野監督が采配をとるようになって3年目にしての悲願達成です。
今年の楽天は、22勝無敗で56年ぶりに同一シーズンの連勝記録を塗り替えた田中将大投手の活躍が目立ちましたが、星野監督の新人抜擢も優勝の大きな原動力となっています。ドラフト2位で入団した則本昂大投手は、新人での開幕戦投手という大役を務めました。シーズン中は球団新人記録となる12勝をあげ、今年の新人賞最有力候補とされています。また、同じく新人の宮川将投手も中継ぎで活躍し、優勝直前の23日にはプロ初先発で勝利を記録しました。移籍2年目ながら副キャプテンに任命された藤田一也二塁手の手堅い守備も光り、ピンチを幾度となく救っています。叩き上げのエース、期待の新人、中途採用のベテラン、各々が結果を出して優勝につなげた今年の楽天は、組織として理想的な姿といえるかもしれません。
星野監督はご自身でも何冊か書籍を書いていらっしゃいますが、戦術や試合中の采配よりも組織づくり、そして人の育成を大切にしていることが伺えます。また、星野流マネジメントの最大の特徴ともいえる若手の抜擢は、深い哲学あってのこととわかります。これまでに異なる3球団を優勝に導いてきた星野監督のチームマネジメントに興味はある方はもちろん、若手の育成に悩んでいる方も一読してみてはいかがでしょうか。