楽天優勝に沸き立つ仙台。その経済効果は

球団を動かしてきたエグゼクティブたちの本

東北楽天の優勝による経済効果は宮城県内だけでも約223億円、全国規模で見た場合1,000億円以上になるという予測があります。スポーツといえど、球団経営もれっきとしたビジネス、楽天球団を動かしてきたエグゼクティブたちの本を紹介します。

仙台市に本店を置く七十七銀行は、今シーズンの東北楽天ゴールデンイーグルスによる宮城県内の経済波及効果が、最大でおよそ223億円になるという予測を発表しました。このうち、優勝および日本一になった場合の効果は84億5,800万円と全体のおよそ38%を占めます。さらに全国規模で見た場合、親会社がECサイト「楽天市場」を運営していることから、セールによる経済波及効果はすさまじく、その額は1,000億円以上に達すると試算する専門家もいます。

リーグ優勝を決めた翌日の9月27日には、楽天市場は星野監督の背番号77にちなんで77%オフ、ポイント77倍といった破格の優勝記念セールを行い、開始するやいなや数秒で完売するような商品も多数現れるなど大きな話題を振りまきました。

楽天球団の創設メンバーであり、現在はエグゼクティブ向けの求人サイト「ビズリーチ」を運営する南壮一郎氏は、著書の中で楽天球団での経験が自分のキャリアの中でかけがえのないものになったと述べ、さらに「成長中の企業にとって球団保有以上に効果的な広告手段はない」とビジネスにおける有効性にも触れています。知名度向上を狙うなら、確かに広い世代に人気のあるプロ野球への投資対効果はかなりのものになりそうです。

楽天・三木谷社長は球界参入の際、ホリエモンと激しく争ったことからも派手な印象を持たれがちですが、『成功のコンセプト』では、基本に忠実にストイックな経営論を展開しています。彼にとっては球団経営もビジネスのひとつ、「常に改善、常に前進」「スピード!! スピード!! スピード!!」といった彼の哲学は球団経営にも確実に活かされていそうです。

グラウンド以外のところから球団を動かしてきた男たちの本、優勝の機会にぜひ手にとってみてはいかがですか。


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