働く女性にぜひ手に取ってもらいたい本

経営者の視点と女性の本音がわかる3冊

安部首相は、「女性の活躍」を成長戦略の中核と位置づけており、「女性が働き続けられる社会」を目指すとしています。実際に「女性の活躍」と言われても、それが実際に実現されるのか疑問に思う方も多いかもしれません。そこで、女性がこの先も働き続けられる社会を作るためのアイデアが得られる女性経営者が書いた本を紹介します。

日本において、女性が働き続けるということは困難だと言われ続けています。『LEAN IN(リーン・イン)』を読むと、それはアメリカにおいても、あまり変わらないとしており、いまだにアメリカの政府や企業のリーダーの大多数は男性だというのです。そして、社会生活に大きな影響を与える決定において、女性の声が平等に反映されにくい状況が続いているとしています。本書は、フェイスブックCOOのシェリル・サンドバーグが、女性、そして男性にも向けて、幸せとキャリア上の成功を手に入れるための方法を説くものです。一見、女性だけに向けた本のように感じられるかもしれませんが、男性的価値観と女性的価値観の融合による問題解決の方法など、両性の長所を活かす視点が満載です。

日本にも女性経営者はたくさんいますが、ネット業界におけるソーシャルゲーム事業で、比類ない地位を築いたDeNAの創業者、南場智子氏が綴ったのが『不格好経営―チームDeNAの挑戦』です。そもそもコンサルタントとして経営者にアドバイスをしていた自分が、すったもんだの苦労をすることになりながら、経営者としてどのようにDeNAを成長させてきたのかがわかります。その歴史は、なかなか黒字が出なかったり、新規事業の立ち上げに失敗して、業態転換を余儀なくされたり、とタイトル通りな不格好さが満載です。しかし、シリアスな話なはずなのに、どこか楽しげであるという、南場氏の不思議な文章に引き込まれることでしょう。

『裸でも生きる』は、「経営者」というよりも、1人の女性の生き方そのものを描いた1冊。筆者の山口絵理子氏は、アジア最貧国バングラデシュにおいて、バッグ造りで起業を決意。数々の失敗や挫折を味わいながらも、途上国発ブランド「マザーハウス」を立ち上げ、マスコミなどに取り上げられるようになるといった内容で、異国で起業することを志し現在成功するまでのストーリーです。そして、続編の『裸でも生きる2』は、舞台をバングラデシュからネパールに移し、そこでの奮闘ぶりがまとめられています。

「女性が働き続けられる社会」が実際に実現できるかは誰もわかりません。しかし、現在すでに社会で活躍している女性から学べることは少なくないはずです。


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