株式会社星野リゾートの100%子会社が運用を行う「星野リゾート・リート投資法人」が、2013年7月12日に東京証券取引所不動産投資信託証券市場に上場しました。
一般的に、REIT(不動産投資信託)は信託会社や信託銀行が利回りが期待できそうなホテルや不動産を選んでポートフォリオを組みます。観光業界から参入し、自社のリゾート施設にのみ投資を行うスタイルは前例がありません。それでも、初日は決して市況が追い風といえないなか、公募価格51万円に対して、上場初値は57万円、終値は58.9万円と好調な滑り出しとなりました。これは、星野リゾートが運営する施設に対する高い人気、そして収益に対する信頼性のあらわれといえるでしょう。
社名にもなっている創業の地、軽井沢・星野温泉に大正時代に建てられた星野温泉ホテルは、当時は島崎藤村、与謝野晶子といった文豪が避暑のために立ち寄り、勉強会を開いていたという由緒ある宿泊施設です。
建て直しされ「星のや 軽井沢」と名前を変えた今もその歴史と伝統を大切に、従業員の教育やキャリア形成支援に非常に熱心です。「麓村塾(ろくそんじゅく)」と呼ばれるビジネス講座、語学講座などを年間を通じて開いており、マーケティングの勉強も行っているとか!
一流のおもてなしは高いマネジメント能力あってこそ成り立ちます。星野リゾートは、その経営方針や人材育成が注目を集め、たくさんのビジネス書も出ています。一流ホテルのおもてなしの心を書籍から学び取ってみてはいかがでしょうか。