「クラウドファンディング」という言葉を多く見かけるようになったのは、3.11の東日本大震災後からではないでしょうか。クラウドファンディングは、ウェブを通じて多数の個人から少額の出資を募る仕組みです。震災直後、復興をテーマにした様々なファンディングが提案され、出資した人も多いのではないでしょうか。まずは、クラウドファンディングといったソーシャルファイナンスを解説した書籍から紹介します。
ソーシャルファイナンス革命ー世界を変えるお金の集め方
ソーシャルファイナンスは「あの人を応援したい」という気持ちからはじまる新しい金融の仕組みです。クラウドファンディングやマイクロファイナンスなどがあります。マイクロファイナンスとは、貧困から抜け出したい人々に、財産などの担保や保証人なしに少額の融資をすることです。大手銀行は相手にしない貧困層に対して、どのような仕組みで融資を行い、そして資金を回収できているのか。途上国への支援を行うNPO法人の代表である著者が、自ら取り組んでいるソーシャルファイナンスについて解説しています。
日本をソーシャルデザインする
”ほしい未来”をつくるためのヒントを発信するウェブマガジン「greenz.jp」による、ソーシャルデザインについての国内と海外におけるアイデア事例集です。ソーシャルデザインとは、自分たちのほしい未来のために社会を変えていくこと。社会を変えることは難しいことではなく、身近なところに未来を変えるための種があることを紹介していきます。読むことで、自分も未来へ向けて何かできるかもと思える一冊です。
社会を良くしてお金も稼げるしくみのつくりかた
「慈善活動や社会貢献事業はビジネスとして成立できない」という、そんな考え方をぶっ飛ばしたい人にオススメなのが、こちらの書籍。元マッキンゼーでコンサルタントの著者は、現在NPO法人TFT(TABLE FOR TWO International)の代表理事として、「社会貢献とビジネス上の利益を両立する方法」を実践し、新しい社会を切り開いています。どのような仕組みで両立を図ったのか。その秘訣について解説しています。
今回は、新しいお金の流れや、新しいアイデアなどを扱った書籍について紹介しました。とかく「新しい」ことを、会社などで広めようとすると、なかなか理解されにくいもの。そういった苦労をもちろん乗り越えて成功に辿り着いた先人から、学ぶことは多いでしょう。社会を変えていく前に、まずは自分の周囲を変えてみたい人も、ぜひ参考にしてみてください。