ランサーズ社長秋好さんおすすめの本

スタートアップの本棚:フリーエージェント社会の到来、幸福優位7つの法則、愚直に積め! などおすすめの8冊

スタートアップ企業で働くみなさんにおすすめの本をご紹介いただく特集企画「スタートアップの本棚」。今回は、ランサーズさんです。代表取締役社長の秋好さん、プロデューサーの木下さんにお話をうかがいました。このコラムでは、代表取締役社長の秋好さんおすすめの本を紹介しています。

日本最大級のクラウドソーシングサービス「ランサーズ」を立ち上げ、代表取締役社長として開発・運営に携わっている秋好 陽介さん。秋好さんはかなりの読書家でランサーズを立ち上げる前は、月に30冊も読んでいたそうです。そんな秋好さんに感銘を受けた本や社員のみなさんにすすめている本などいくつか教えていただきました。
★プロデューサーの木下さんおすすめの本はこちら


フリーエージェント社会の到来

秋好さんおすすめの1冊目は、ランサーズを立ち上げるきっかけにもなったという『フリーエージェント社会の到来 「雇われない生き方」は何を変えるか』です。

2002年ぐらいに出た本で、その当時「将来、とくにアメリカにおいてはフリーランスや個人っていうのが働き方の中心になるはずだ」、「実際にアメリカで行った市場調査によると、既に個人で働いている人が大勢いた」といったことが書かれているんです。そういう時代になった時の未来はどうなっているか、どういう働き方が今後増えていくのか、みたいななことも書いてあって、「そんな時代が来るんだ!」と感銘を受けて、ランサーズを立ち上げるきっかけになりました。似たようなジャンルで最近出た本だと、『ワーク・シフト』や、ちきりんさんが書いた『未来の働き方を考えよう』もいい本ですね。

市場を創る

秋好さんおすすめの2冊目は、ランサーズを始めてからかなり参考にしたという『市場を創る バザールからネット取引まで』

ランサーズのマーケットプレイスって要は、市場なんですよね。で、この本には、その市場運営者がどうやって市場を創っていくのかといったことが書かれています。例えば、東京証券取引所や先物取引所といった種類の市場は実は日本が世界初で、江戸時代に大阪の商人が新潟の天気を予想して大阪の堺の町で先物取引っていうのを開始した話とか、その時にどうやってルールができたかっていう話とか。あとは、アフリカの物々交換の市場では、どういうルールで経済が回っているのかっていう話もあったりして。すごく面白いですね。

幸福優位7つの法則

続いてのおすすめは社員のみなさんにもすすめているという『幸福優位7つの法則 仕事も人生も充実させるハーバード式最新成功理論』です。

この本は、ハーバード大教授で幸福学の権威であるショーン・エイカーという人が書いた本です。例えば、よく「人は成功するから幸せになるんだ」とみんなは思いがちなんですが、よく調べたら逆で、「幸せだと思う人が成功している」といったことが書かれています。本には、単純にそういう精神論だけじゃなくて、実験を元にしたことも書かれています。
例えば、協会にいる50人のシスターをAグループ、Bグループの2つに分け、Aグループには、毎日、今日起こったいいことを3つ書いてくださいっていうのを何十年か続けて、Bグループには、今日起こった悪いことを3つ書いてくださいっていうのを何十年か続けた実験があるんですが、結果、あきらかにAグループのほうが5歳ぐらい、長生きだったらしくて。それ以外にも実例とか書かれていて、すごくいい本だと思います。社員のみんなにはぜひ読んでほしいと何人かに渡したこともあるんですが、いろいろ悩んでいる社員がいて、その社員にもこの本を渡して読んでもらったところ、みるみる人が変わっていったこともありました。

渋谷ではたらく社長の告白
愚直に積め!

秋好さんは、過去に読んだ本を読み直すケースが最近多いそうで、その中からおすすめの2冊ご紹介いただきました。『渋谷ではたらく社長の告白』と『愚直に積め! キャピタリストが語る経営の王道・99』 。

前に本を読んだ時と自分や事業のフェーズが変わっているので、読み直すと「なるほど」といったことが結構あります。例えば、サイバーエージェントの藤田さんが初めて書いた『渋谷ではたらく社長の告白』っていう本とか。それを読んだとき、私はちょうどニフティの社員で、その本に書かれていることは、想像はできるまでもよく分からない世界だったんですね。で、改めて今読んでみると、その半分ぐらいは自分も割と経験していて、ちょうど百何ページぐらいあたりが、今の僕の悩みだったりするんです。
あと、ベンチャーキャピタリストの辻さんが書いている『愚直に積め!』って言う本も読み直しています。内容は、投資家から社長に対するげきが書かれているので、社長にとってはすごく厳しいことも書いてあるんですが、読むたびに自分を高めることができるのでいいですね。

すごい会議

秋好さん最後のおすすめは、社内での会議の参考にしたという『すごい会議 短期間で会社が劇的に変わる!』 です。

この本は、著者の大橋さんが実際にアメリカで起業をしたときに体験した会議のやり方について書かれた本です。ランサーズでは、経営やサービスについてアイディアを練ったりする合宿を行うんですが、『すごい会議』に書かれているフレームワークをベースにして行っています。社内の会議でもよく使っているので、社員必読にしているわけではないんですが、結構みんな読んでますね。

読書家というだけあって、これでも記事に書ききれていないほど、本をご紹介いただきました。ランサーズさんの立ち上げの時の話など、いろいろと興味深いお話しをしていただき、ありがとうございました!

「スタートアップの本棚」では、スタートアップ企業で働くみなさんにおすすめの本を教えていただています。ぜひ、あの企業で働いている人のおすすめ本が知りたい!ぜひ、自社を取材して欲しい!などありましたら、ぜひご連絡下さい。
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