エントリー本:アジャイルサムライ、なぜ、システム開発は必ずモメるのか?、リーダブルコード

エンジニア本大賞2014【技術書部門】プレゼン大会レポート

2014年2月13日、「Developers Summit(デブサミ) 2014」のSession:【13-C-7】にて、ITエンジニアに読んでほしい!技術書・ビジネス書大賞2014(以下、エンジニア本大賞)受賞作を決めるための、プレゼン大会が行われました。

このプレゼン大会では、事前投票によって選ばれた技術書3冊、ビジネス書3冊、合計6冊の著者さんや編集者さんに、該当書籍のおすすめポイントや、その書籍に込めた思いなどを語っていただきました。まずは、技術書部門のプレゼン風景をお届けします! ちなみに、プレゼンの順番は、事前の控室でくじ引きにて決めたそうです(笑)。

★ビジネス書部門プレゼンのレポートは こちら

リーダブルコード


まず、トップバッターは『リーダブルコード』の訳者角さん。原書のタイトルが長いため、日本語のタイトルを読みやすくしたところ、なんと、書店で音楽コーナーに並べられてしまったというハプニングの紹介で、観客の心をひとつかみ!
そして、本書の翻訳時に心掛けたこととして、読みにくい翻訳書を読んでもらうための「たゆまぬK.U.F.U.(工夫)」の数々を披露しました。その中で意外だったのが、翻訳者として見ておくとよい映画やテレビドラマ作品がいくつかあるそうで、それは「スター・ウォーズ」シリーズ、「スター・トレック」シリーズ、「モンティ・パイソン」シリーズ。原著書籍にはこれらの作品をネタとした内容が、注釈なしでいきなり出てくるので、それらを対処するのに役に立つとか。
そして何よりも大切なのは、「手を抜いた翻訳にしないこと」という一言で、プレゼンを締めくくりました。

アジャイルサムライ


次に登壇したのは、『アジャイルサムライ』の監訳者である西村さん。アジャイル開発の知識を得るためには、これまで7冊の本を読破する必要があったそうですが、本書はその7冊のエッセンスがすべて詰め込まれているので、この1冊を読めば大丈夫だというのが、この本が支持された最大の理由なんだそう。すでに累計部数が2万部を超えているそうですが、技術書でこれだけの部数が出るのは珍しいとのこと。
また、この本の読書会は日本全国で行われているようで、その会は「アジャイルサムライ道場」と呼ばれているらしく、本書がアジャイル開発におけるバイブル的存在であることを存分に知らしめてくれました。
他の方のプレゼンは制限時間ギリギリもしくはオーバー気味だったのですが、要点をすっきりまとめていて、アジャイル開発者らしいプレゼンが印象的でした!

なぜ、システム開発は必ずモメるのか?


最後は『なぜ、システム開発は必ずモメるのか?』編集担当の今野さんと著者の細川さん。今野さんが、「出版社の名前だけでも覚えて帰ってください」と謙虚なご挨拶をされてから、細川さんにバトンタッチ。
細川さんは翌日もデブサミで講演があるとのことで、なんと今日はプレゼンの準備を一切行わずにいらっしゃったそう。書籍では、さまざまなトラブル事例を読みやすいストーリーでまとめていて、読者にはこれらの事例を反面教師としてほしいそう。また、読みやすさの追求と細川さんのモチベーションのために(笑)、ちょっとタカビーな女性キャラクター「塔子さん」を登場させたとのこと。
と、その瞬間、突然会場に女性の声が響き渡り、塔子さんが登場!「頭は生きてるうちに使うもんよ!印税ちょうだい!」と細川さんに印税支払を迫ったところで、プレゼンは終了。他の方は1人でプレゼンをされていましたが、3人という大所帯で会場を盛り上げてくださいました。

★この後に会場のみなさんによる投票で決定した大賞の紹介は こちら


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